生ごみは微生物に任せよう!!

頼りになる微生物

好気性菌が役に立つ!

微生物はどこにでも存在します。
空気中にも微生物は浮遊している為、私達が息を吸っている間も、体に飛び込んできています。
そんな微生物たちが地球環境に役に立っていることをご存知でしょうか?

例えば土の中。
土の中に生ごみを埋めると、微生物がその生ごみを分解してくれることにより、土に還ります。
これは土の自浄作用です。
自然のサイクルなので、地球環境への取組みとして注目されています。

土の中の微生物達は主に「好気性菌」と「嫌気性菌」に分かれます。

私達と同じように酸素を必要として生きている菌が「好気性菌」、
反対に酸素が少なくても生きていける菌が「嫌気性菌」です。

生ごみが土に還るようにするためには、好気性菌の手助けが必要です。
土の表面に近いほど好気性菌が多く、土の奥深くにつれて酸素が欠ける為嫌気性菌が住み着いてしまいます。
好気性菌を増やす為には、空気を沢山送り込む必要があります。
自浄作用を効率良く働かせるには、いかに好気性菌の住みやすい環境を作れるかが大切です。
程良い水分も必要ですが、水分が多すぎると空気の入るスペースが失われる為逆効果にもなってしまいます。
もっと言えば温度調節も必要になりますが、元々自然のサイクルでできていることですので、心配しすぎる必要はありません。

これらの好気性菌の特性を生かした自然の循環こそが地球環境に役に立っています。

コンポストって?

コンポスト」という言葉を聞いたことがありますか?
簡単にいうと、微生物の力を借りて生ごみなどの有機物から作られた堆肥のことです。

畑で野菜を育てる時、ただ種をまくだけでは栄養が足りず、立派な野菜は育ちません。
土に栄養を与える必要があります。
そこで普段家庭ででる生ごみを土に還して、微生物の力を借りることで再び土は栄養を取り戻します。
人間がすることは特にありませんが、とにかく空気を送り込み、通気性を良くすることが重要です。

土壌の自浄作用を利用し堆肥を作ることで、ゴミそのものが減ります。
そして焼却する量が減ることで二酸化炭素の削減にも繋がります。
コンポストは、エコなメリットがいっぱいあるのです。

臭いのはどーする!?

コンポストを作るのに、生ごみを例として挙げましたが、動物の排泄物でもコンポストは成り立ちます。
そしてありがたいことに、微生物は悪臭までも取り除いてくれます。

排泄物に落ち葉や土をかぶせる為、初めは臭いものに蓋をしただけだと考えてしまいますが、やがて微生物の酸化分解により悪臭は消えます。

堆肥になるプロセスがうまくいけば、微生物が有機物を分解する際に熱が発生します。
その温度は60度近く上昇することもある為、大腸菌などの病原菌が死滅することで悪臭が治まるのです。

また、コンポストの過程においても悪臭が発生することがあります。
それは好気性菌が足りていない、つまり空気の循環がうまくできていない場合に起こります。
その時は土をよく混ぜて空気に触れさせてあげましょう。
大概はこれで臭いが治まります。

コンポストにも様々な種類があります。

たいていのコンポストは好気性菌を味方につけますが、嫌気性菌を利用した密閉型コンポストもあります。
その名の通り密閉したまま発酵させる為、虫が入りにくいのが特徴です。
但し悪臭からは避けられません・・・。

ミミズコンポストというのもあり、ミミズが分解してくれます。
フンなど好みますが生ごみでは好き嫌いがあるので、入れるものには注意が必要です。

最も挑戦しやすいのが、段ボールコンポストです。
材料費は安く、限られたスペースでできる為、畑やお庭を持っていなくても始められます。
コンポストに挑戦する際ベランダなどで試される方は、悪臭などでご近所トラブルにならないよう、十分に気を付けましょう。

そして微生物との共同作業で環境にやさしいお手伝いをしてみては?

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