アレルギーはなぜ起こるのか!?~抗体の種類~

体の微生物

アレルギーはなぜ起こる!?

春先になると、桜が咲くのが待ち遠しくなるのと一緒に訪れるのが花粉。

花粉は年々増加するにつれて、くしゃみや鼻水などの花粉症に悩まされている人も増えています。

花粉症はアレルギーの一種ですが、アレルギー反応はどうして起きるのでしょうか。

アレルギーの原因であるアレルゲンは数多く存在します。

花粉の他、食物や動物、ハウスダストなどの呼吸器系など、反応の仕方も人それぞれ異なります。

私たちの体は、ウィルスや細菌が体内に侵入した時、1度かかったものであれば抗体が作られていて、免疫によって外敵を追い出しています。

しかし、この免疫がなんでもない食べ物などの物質に対して過剰に反応してしまうことでアレルギー症状を引き起こすのです。

その原因は、「IgE」という抗体が関与しています。

花粉症患者には多くみられる抗体で、花粉症患者が花粉を吸いこむと、このIgEが大量に放出されます。

もともとIgEは、体内にいる寄生虫と共存するための抗体だったという説があります。

かつて人糞を肥料としていた頃、寄生虫を体内に飼っている人が多かった為に、IgEは寄生虫の退治で活躍していました。

しかし現代では、化学肥料への変化により寄生虫が体内からいなくなった為、IgEの活躍の場がなくなり、目や鼻の粘膜で悪さを覚えるようになったと言われています。

アレルギーはいわば免疫の誤動作によるものなのです。

抗体の種類

IgE抗体の他にも種類があります。

①IgM
血中に最も多くみられ、侵入者がいると真っ先に分泌されます。
微生物と結合して無毒化します。
10日程で消滅してしまいます。

②IgG
IgMが消滅した後に出現します。
母親の胎内で作られ、自分で抗体を作れるように成長するまでIgGが守ってくれます。

③IgA
表皮から微生物を防いでいます。
唾液や母乳などの分泌液に多く含まれています。
消化管などの免疫としての役割を持っています。

④IgD
上気道感染の呼吸器感染などの防止に役割を持っています。

さまざまな種類の抗体が私たちを自然と守ってくれているのです。

お尻はキレイにしすぎちゃダメ!?

トイレに設置されているおしり洗浄機。
トイレットペーパーを使用しなくても、おしりをキレイにすることができる優れものです。
日本に旅行に来た外国人はこぞって、日本の温水洗浄機にまず驚くようです。

私はホームステイの経験があるのですが、ホストファミリーが日本のもので真っ先に思いついたものが、温水おしり洗浄機でした。

「温かい水で洗い流すものは初めてだった」と感動していたのを思い出します。

それくらい日本のおもてなし文化を代表する優れものではありますが、頼り過ぎには要注意です。

おしりをトイレットペーパーよりもきれいに保つために使われますが、
その前に、おしりをキレイにしすぎることがよくないこともあります。

例えば、うどんアレルギーを持った子供のアレルギー改善治療は、
うどんをあえて摂取し、「これは悪い奴じゃないよ~」と、免疫に覚えさせて徐々に体を慣らしていく治療法があります。
勿論これは医師がちゃんと診断した上で微量な量から始めて、慣れていけば、徐々にうどんの量を増やしていくのです。

体調の変化を見ながら完治を目指していきます。

これを「アレルゲン免疫療法」と言います。

目には目を、歯には歯を、うどんにはうどんを、ということです。

おしりに関しても同じです。
肛門あたりは一番近い大腸とほとんど同じ微生物が付着しています。
汚れすぎても感染する恐れがあることは勿論ですが、キレイにしすぎることで、細菌に弱くなり、返って感染しやすい身体になってしまう恐れがあるのです。

体をキレイにしすぎることは要するに体の味方である抗体の力を弱めるということ。

そして細菌感染を招く結果に繋がってしまうのです。

アトピーや花粉症などのアレルギーも同様に、逆境を経験させることで“なりにくい身体”が作られるのです。

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